10/02/2023 1 記事を読む目安時間

ワールドベースボールクラシックの代表名簿が確定  MLB オールスター67名をはじめプレミア12、オリンピックスターが勢揃い

第5回ワールドベースボールクラシックの公式名簿が確定した。このWBCを制したチームがWBSC野球世界王者となる。

第 5 回ワールド ベースボール クラシックに参加する 20 チームの名簿には、メジャー リーグ ベースボール (MLB) オールスターの67選手ほか、プレミア 12 スターや、日本、ドミニカ共和国、韓国のオリンピック選手が20名以上いる。

ポール・ゴールドシュミット、マイク・トラウト、ムーキー・ベッツ、クレイトン・カーショウ(全アメリカ)、フレディ・フリーマン(カナダ)、ホセ・アルトゥーベとWBC全大会出場のミゲル・カブレラ(どちらもベネズエラ)、大谷翔平(日本)のMLB MVPの8選手も参加する。

日本プロ野球(NPB)のMVP・村上宗隆、韓国野球機構のMVP・イ・ジョンフ、そしてCPBLのMVPであるリン・リーも参加する。

プール A は3月8日から12日まで台湾の台中で実施。チャイニーズ・タイペイ(世界ランク2位)は、オランダ(7位)、キューバ(8位)、パナマ(12位)、イタリア(16位)と対戦する。

チャイニーズ・タイペイの強みはラインナップだろう。 リン・リーと CPBL の最多本塁打を記録した ジリジラオ・ゴングァン は注目選手の一人。 ジャン・ユーチェン は MLB での経験もある。

キューバはルイス・ロバート、ヨアン・モンカダ (シカゴ・ホワイトソックス)、アンディ・アイバネス (デトロイト・タイガース) など、今回初めて MLB スターを起用。アルマンド・ジョンソン監督はまた、スタースラッガーのアルフレ・デスパイネを含む6人のNPBベテラン選手を選出した。そのほか捕手のアンドリス・ペレスや左腕投手のナイケル・クルスなど、ナショナル・リーグの新星もメンバーにえ選んだ。

オランダは、遊撃手ザンダー・ボガーツ、三塁手ジョナサン・スクープ、捕手チャドウィック・トロンプなどの MLB スターに大きな期待を寄せている。ベテラン投手ケンリー・ジャンセンとジェイル・ジュリアンが第2ラウンドで参入するかもしれない。

イタリアのスターは、MLB ファンには「イタリアン・ナイトメア」として知られているカンザスシティ・ロイヤルズのスラッガー、ビニー・パスカンティーノ。これにセントルイス・カージナルスの先発アンドレ・パランテ、元ニューヨーク・メッツのエース、マット・ハービーも投手陣に加わった。

パナマには強力な投手陣が揃っている。エースはロサンゼルス・エンゼルスのハイメ・バリア。ジャスティン・ローレンスとハビー・ゲラも MLB の経験がある。ロサンゼルス・ドジャースの有望株であるホセ・ラモスは、2023 年の予選で決定的な本塁打を2本放った。

プール B は 3 月 9 日から 13 日まで東京で実施。世界ランキング 1 位の日本は、韓国(4位)、オーストラリア(10位)、チェコ(15位)、中国(30位)と対戦する。

スターぞろいの侍ジャパンの名簿の中ででひときわ輝きを放っているのが大谷翔平だ。大谷はMLBからの5選手の 1 人。ダルビッシュ有(右腕)は、2009年のワールド ベースボール クラシックで日本の優勝に貢献した唯一の選手。 WBSC プレミア12 2019 MVP の鈴木誠也は、村上選手と並んで東京 2020 金メダリスト9選手の 1 人。

ゴールドグラブ賞の二塁手トミー・エドマン (セントルイス・カージナルス) は、WBSC プレミア12 2019 スター遊撃手キム・ハソン (サンディエゴ・パドレス) と組んで韓国のセンターを守る。 WBSC U-12およびU-18ワールドカップに出場したスラッガーのチェ・ジマンもMLBレベルでプレーしている。 WBSCプレミア12に出場したキム・ファンヒョン投手は、2008年北京オリンピックで韓国の金メダルに貢献した唯一の選手だ。

オーストラリアは、スター投手リアム ヘンドリックスが非ホジキンリンパ腫の治療を受けているため出場できないが、外野手アーロン・ホワイトフィールド (ロサンゼルス エンゼルス) は、2017WBCと 2019プレミア 12 でプレーした最も経験豊富な選手だ。右腕のワーウィック・サーポルトはMLB経験選手。そのほか名簿のほとんどはオーストラリア野球リーグの選手たち。期待の星のロビー・グレンディニング(中堅手)のプレーにも注目したい。

中国の遊撃手レイ・チャンはワールド ベースボール クラシックに4回目の出場。アラン・カーターはロサンゼルス エンゼルスのマイナーリーグでプレーし、リリーフのクォン・ジュは KBO の KT ウィズで活躍している。 外野手の真砂勇介はNPBの福岡ソフトバンクホークスに所属する。

2010 年から 2021 年までにMLBで815試合に出場したエリック・ソガードは、地元のエクストラ リーガでプレーしていない唯一のチェコ選手。

プールC米国アリゾナ州フェニックスでは、3 月 11 日から 15 日まで開催される。 アメリカ(3位)は、メキシコ(5位)、コロンビア(11位)、カナダ(14位)、イギリス(22位)と対戦する。

MLB.com は、前大会王者の USA には「プレイできるポジションよりも多くのオールスター選手がいる」と伝えている通り、ノーラン・アレナド、J.T. Realmuto、Lance Lynn、Adam Wainwright が、元 MVP の Goldschmidt、Trout、Betts、Kershaw もいる。

メキシコは、ロサンゼルス・ドジャースのスター、フリオ・ウリアスを始めホセ・ウルキディ、パトリック・サンドバル、タイフアン・ウォーカーの強力な投球ローテーション。捕手アレハンドロ・カーク、外野手アレックス・ベルドゥーゴ、ランディ・アロサレナ、内野手ルイス・ウリアスもMLBレベルで活躍した。

コロンビアは、メッツのホセ・キンタナとパドレスのマビル・ キンタナがエースとなる堅実なピッチングが期待される。オークランド A のルーキー 、ジョーダン・ ディアスは注目すべき若手スターの 1 人。

カナダのスター選手は、元 MVP のフリーマン。WBSC U-18ベースボールワールドカップに3度出場したスターのジョシュ・ネイラーとジョーイ・ボットは怪我のため欠場。タイラー・オニール(外野手)は第1回WBSCプレミア12にカナダ代表として出場した。ボストン・レッド ソックスのニック・ピヴェッタが投手陣エース。

シアトル・マリナーズの期待の新人ハリー・フォードは、イギリスの名簿のスター。トレイス・トンプソン、イアン・ギボー、バンス・ウォーリーも MLB の経験がある。

米国フロリダ州マイアミで行われるプールD では、ベネズエラ(6位)、ドミニカ共和国(9位)、プエルトリコ(13位)、ニカラグア(17位)、イスラエル(20位)が出場する。

プエルトリコは 2013 年と 2017 年に 2 位に終わった。今回は、2017 年に米国を代表し、決勝で彼らを破った先発投手マーカス・ストローマンがプエルトの期待の選手となる。彼らはまた、ハビエル・バエズやフランシスコ・リンドールなどのスーパースターを内野に置き、エドウィン・ディアスがクローザーの役割を引き継ぐ。

ベネズエラは、頼りの元 MVP のアルトゥーベとカブレラに加え、捕手サルバドール ペレスを起用してラインナップに力を入れた。エドゥアルド・ロドリゲス、パブロ・ロペス、レンジャー・スアレスで最初のローテーションを組む。

ドミニカ共和国は、ラファエル・デバースかマニー・マチャドの2 人のオールスター三塁手を二人入れるラインナップを作るために工夫しなければならない。東京 2020 銅メダリストのフリオ・ロドリゲスは、エロイ・ヒメネスとフアン・ソトとならんぶ強力な外野手の一人。 これにブラディミール・ゲレーロ・ジュニアのパワーと守備力が加わる。

イスラエルの登場は2017 年に世界を揺るがしたが、オランダとイタリアを破り東京 2020 大会への出場権を獲得したときはさらに世界を震撼させた。ライアン・ラバンウェイやタイ・ケリーのようなベテラン選手が戻っているが、名簿には2度のオールスター外野手ジョク・ペダーセンと、先発のディーン・クレーマー、リリーフのリチャード・ブライアーのような投手に期待がかかる。

ニカラグアには、ジョナサン・ロアシガやエラスモ・ラミレスのようなベテランが投手陣を率いており、有望なカルロス・ロドリゲスも注目されている。オスマン・グティエレスが予選で主役を演じた。

WBCの勝者は、WBSC 野球世界王者の称号を獲得する。各プールの上位 2 名が、3月15日と16日に東京で、3月17と18日にマイアミで予定されている準々決勝に進む。その勝者は、3月19日と20日にマイアミで行われる準決勝に進出し、決勝は3月21日にマイアミで予定されている。

ワールド ベースボール クラシック 2017に出場した16チームすべてが再び招待され、これに予選を通過したイギリス、チェコ共和国、パナマ、ニカラグアの 4チームが加わる。ニカラグア、チェコ、イギリスは今回初出場。