WBSCがインテグリティユニット年次報告書2023を発表
13/08/2024 1 記事を読む目安時間

WBSCがインテグリティユニット年次報告書2023を発表

WBSCのリッカルド・フラッカーリ会長は「WBSCは野球ソフトボールにとってより良い、より安全な環境を育むことに専心し続け、私たちのスポーツのあらゆるレベルで高潔性の原則が守られることを保証します」とWBSCのリッカルド・フラッカーリ会長は語った。

世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は、2023年のインテグリティユニット年次報告書を英語スペイン語で発表した。

報告書では、アンチ・ドーピング、ガバナンス、競技操作の防止、ハラスメントや虐待からの保護、持続可能性への取り組みなどにおける成果と現在進行中の取り組みについて詳しく説明している。

「WBSCインテグリティ・ユニットは、私たち国際連盟や7つの大陸協会をはじめ全メンバーあらゆるレベルでのガバナンスをさらに強化するための努力を続けています。WBSCは、野球・ソフトボールにとってより良い、より安全な環境を育むことに専心し続け、私たちのスポーツのあらゆるレベルでインテグリティの原則が守られることを保証します」とWBSCのリッカルド・フラッカーリ会長は語った。

WBSC Integrity Unit Annual Report 2023

WBSCインテグリティユニットは、2023年に新しい法務担当者を加え調査能力を強化した。すると同年には各地域社会における意識の高まり積極的な報告が行われたことで、報告された事件が増加した。

WBSC法務委員会と協力し、WBSCインテグリティユニットは報告メカニズムとケース管理手順の包括的な見直しを行った。これにより、新しい報告書とフローチャートが導入され、プロセスの明確性と効率性が改善された。

競技操作の防止(PMC)規則は、オリンピックアジェンダ2020+5により密接に沿うように改訂された。主な変更点としては、用語や定義の明確化、ベッティング禁止事項の範囲の拡大、並行捜査のための法執行機関との連携に関する規定などが挙げられる。

WBSCはSportradar Integrity Servicesとのパートナーシップにより、いくつかの大会において疑わしいベッティングやマッチフィックス行為を監視することができた。WBSC女子ソフトボールワールドカップ、WBSC女子野球ワールドカップ、WBSC U-23男子ソフトボールワールドカップ、WBSC U-18野球ワールドカップ、WBSC U-18男子ソフトボールワールドカップでは、不正操作の事例は検出されなかった。

競技操作の事例が1件報告され、WBSCインテグリティユニットのウェブサイトに詳細が掲載された。2023年には違法賭博の事例は報告されていない。今後、WBSCは2024年にSportradar社との契約を更新し、ラグザス presents WBSC プレミア12、WBSC U-23ベースボールワールドカップ、WBSC U-15ベースボールワールドカップなどの追加大会を監視する予定である。

セーフガードの取り組みにおいて、WBSCは2023年の各ワールドカップに専任のセーフガード担当者を任命した。セーフガード担当者は、WBSCの各大会における手順を標準化するため内部ワークショップに参加した。ハラスメントと虐待からの保護に関する規則と懲戒内規は、児童とオンライン保護、より明確なケース管理手順、強化されたガイドラインを含むように更新された。

新たに導入された#Safecallガイドラインはハラスメントや虐待の特定と報告について様々なグループを教育することを目的としている。これらのガイドラインは多言語に翻訳され、大会前や大会中に関係者と共有された。WBSCは、台湾で開催されたWBSC U-18野球ワールドカップの期間中、はじめて現場でセーフガード・ワークショップを開催し、140人以上のアスリートが参加した。

2023年には3件のハラスメントと虐待が報告された。これらは、認定の取り消しやWBSCスタッフに対するセーフガード教育の義務化などの措置で解決された。今後の展開としては、アスリート代表が参加する新しいキャンペーンビデオの作成や、若いアスリートのための現場での活動などがある。

サステナビリティへの取り組みは2023年も継続され、WBSCはグリーン・フューチャー・プロジェクトとパートナーシップを結び、マダガスカル、エクアドル、インドでの環境プロジェクトを支援した。WBSCはまた、ユースベースボール5ワールドカップを皮切りに、大会の持続可能性を高めるためにアリババクラウドと提携した。環境への影響を追跡するため、カーボンフットプリント・レポートが公開された。

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