メジャーリーグベースボールのマイアミ・マーリンズはキム・アング氏の新GM就任を発表した。サンフランシスコ・ジャイアンツの現ベースボールオペレーションズの会長で元ドジャーズGMのFarthan Zaidi氏に続く二人目のアジア系のGMの誕生となる。
「ビジネスの世界に飛び込んだ時は女性がMLBチームのトップに立てるとは思えませんでした。しかし粘り強く自分の目標に向かって行きました。」とキム・アング氏は語った。
マーリンズの就任まで、アング氏はMLBコミッショナー室で最高ランク女性オフィサーを務めていた。
MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は彼女のマーリンズMG就任についてコメントした。「メジャーリーグベースボール関係者一同、キム氏の就任を喜んでおります。キム氏の就任はプロスポーツ全てにとって歴史的なことであり、野球やソフトボールを愛する何百人もの女性たちにとっても大きな模範となるでしょう。ナショナルパスタイムでの彼女の長いキャリアで培った激務、リーダーシップ、功績が今の彼女を作り出しました。マーリンズでも素晴らしいキャリアを重ねていくことを願っています。」
彼女はまたアメリカソフトボール連盟の理事メンバーの一人にも指名された。アメリカソフトボール連盟がTweetでお祝いのメッセージを送った。
アング氏の経歴
アング氏は1958年11月17日インディアナ州インディアナポリス生まれ。彼の父親は経済アナリストで、華僑出身アメリカで生まれ。母親は銀行員で、台湾生まれだが、彼女も中国系だ。
アング氏は若い頃からスポーツをしていた。スティックボールをしていたが、ニュージャージーの高校に通っているときにソフトボールを始めた。1990年に公共政策の専攻で卒業したシカゴ大学でMVP内野手に選ばれた。
ベールボールオペレーションズのキャリアははシカゴ・ホワイトソックスでのインターシップから始まった。1991年に常勤となり、1995年に当時のロン・シューラーGMの下でベースボールオペレーションズのアシスタントディレクターに昇格した。
ニューヨーク・ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMが彼女をアシスタントに抜擢した時、彼女はまだ30歳になっていなかった。女性でこの役職にこれまでついたのは彼女を入れて4人で、そのほかの3名はElaine Weddington Steward氏、Raquel Ferreira氏 (ボストン・レッドソックス) 、Jean Alterman 氏(ニューヨーク・ヤンキース)。
2001年、彼女はロサンゼルス・ドジャースの副会長およびGMアシスタントに就く。2005年アング氏はドジャースでGMの面接も受けている。2011年にロサンゼルスを去り、メジャーリーグベースボールのベースボールオペレーションズのシニア副会長に指名された。
フォーブス誌でキム・アング氏は2015年スポーツ界でもっとも影響力のある少数民族で13位にランクインされ、2017年にはスポーツ界でもっともパワフルな女性5位にランクインされた。
アング氏は夫トニー・マークワード氏と共にニューヨーク州に住んでいる。