土曜日にサンダーベイのレイクヘッド大学で開催されたカーネクスト presents WBSC女子野球ワールドカップファイナルステージ2024の大会前会見は、地元記者による活発な質疑応答で女子野球の現状についてのセミナーとなった。
メジャーリーグ(MLB)の女子野球アンバサダーを務めるアメリカのベロニカ・アルバレス監督は「女子野球をさらに発展させるために、あらゆる機会を利用しなければならないと思います」とし、「その発展達成には、この部屋にいるみなさんすべて、選手、コーチ、地元主催者、WBSC、そしてメディアの方々の力が必要です」と語った。
アルバレスは、パンデミックが女子野球にどのようなダメージを与えたかについて、「2019年、私たちは2020年のワールドカップに向けたチームを選ぶ準備ができていましたが、パンデミックですべてキャンセルとなりました。昨年のグループステージまでWBSCの大会に出場するチャンスはありませんでした」と振り返った。
アメリカはカナダとの親善シリーズで国際舞台を再開することができた。
アンソニー・プルータ監督は「カナダでは女の子たちにプレーする機会をたくさん与えています。もっと早く発展してほしいとは思っていますが、今の状況は良いと思います」と語った。
「ケベック州にもリーグがあり、代表チームのほとんどの選手がそこでプレーしています。一緒にプレーする素晴らしいチャンスです」
メキシコのキャプテン、ダニ・レアルは、「ワールドベースボールクラシックでのメキシコの成功はわが国の野球界全般に影響を与えました。メキシコは少女たちにプレーする機会を与えています。ここに来れたことは、私にとって夢のようです。私は7歳の頃から国際的な野球をすることを夢見ていました」と述べた。メキシコはWBSC女子野球ワールドカップに初めて出場する。
ワールドカップは、より多くの少女たちにチャンスを与える機会となる。
日本代表の中島梨紗監督は、ワールドカップ6連覇を達成した日本代表はみんなの人気者なのか、という避けられない質問に対し、「私たちは6回優勝しましたが、決して簡単なことではありませんでした。今回もそれは同じで1試合も油断できません」と語った。
「私たちは野球をやれば未来があるということを、少女たちに示すチャンスを持っていると思います。ワールドカップに出場することが、彼女たちの目標になるのです」と、カナダのキャプテン、セーナ・キャタロールは付け加えた。
アルバレス監督はまた、「アメリカでは、女子はソフトボール、男子は野球という考え方が定着しつつありますが、実際は男子も女子も関係なく野球とソフトボールのどちらもできます」とし、
「ソフトボールに転向することは、私には思いつきもしませんでした。男の子も女の子も、自分が一番好きなスポーツを選ぶ機会があるべきだと思います」と加えた。
チャイニーズ・タイペイのキャプテン、Shi Mei Shuは元国際的なソフトボール選手だ。女子野球を牽引する40歳の彼女はWBSC女子野球ワールドカップ初出場となる。
「台湾には13チームが参加するアマチュア女子野球リーグがあります。私たちがやろうとしているのは、若い女の子たちにプレーしてもらうことです。中学生や小学生で野球をする女の子たちがいて、他の女の子たちと一緒にプレーしています」
日本の川端友紀キャプテンは、「日本には、女子チームがある日本プロ野球(NPB)の球団は読売ジャイアンツ、西武ライオンズ、阪神タイガースの3つがあります。もっと増えれば、日本の女子野球の発展を後押しできるでしょう。もしかしたら、MLBのクラブの手本になるかもしれません」と語った。
ベネズエラのスリシュナ・アリシニエガは、「私たちはまた、ベネズエラの少女たちにプレーの機会を増やそうとしています。野球選手になろうとする女の子は、ルールを守り、努力していかければなりません」
WBSC女子野球ワールドカップ・ファイナルステージ2024は、7月28日(日)にカナダのサンダーベイで開幕する。
出場6チームが総当たり戦を行い、上位2チームが決勝で争い、3位と4位のチームは3位決定戦を行う。3位決定戦と決勝は8月3日(日)に予定。
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