WBSC女子野球ワールドカップファイナルステージ カナダのアンソニー・プルータ監督 強力打線のカナダが安定した投手陣と守備で臨むと自信
27/07/2024 1 記事を読む目安時間

WBSC女子野球ワールドカップファイナルステージ カナダのアンソニー・プルータ監督 強力打線のカナダが安定した投手陣と守備で臨むと自信

WBSC女子野球ワールドカップファイナルステージ開催国は昨年グループBで2位でファイナルステージ進出を決めたが、防御率5.31、8つのエラーを犯した。「アメリカ戦での劣勢を除けば、守備とERAについてそれほど悪くはない」とアンソニー・プルータ監督はコメントした。

昨年のカーネクスト presents WBSC女子野球ワールドカップグループAで印象的なパフォーマンスを見せたカナダのアンソニー・プルータ監督は、日曜日にホームのサンダーベイで開幕するカーネクスト presents WBSC女子野球ワールドカップファイナルステージ2024ではチームはさらに調子を上げており、カナダは女子野球ワールドカップ初優勝を狙えると語った。

プルータはWBSCに、「金メダルに輝くのは、エラーの数が最も少なく、四死球の数が最も少なく、得点の数が最も多いチームだと言ってもいいでしょう。昨年のアメリカ戦のような劣勢を除けば、ディフェンスとERAについて、『世界タイトルを争うにはもっと安定したプレーが必要だ』とは言い難いと思います」と語った。

「国際的な舞台では、ちょっとしたミス(四球、ヒット、エラー)が命取りになり、結果スタッツが偏ってしまいます。今のチームは去年よりもつながりが強くなっているので、ミスは少なくなると思います」と自信をのぞかせた。

WBSC女子野球ワールドカップで銀メダル2個と銅メダル4個を獲得しているカナダ(世界7位)は、昨年のサンダーベイでのグループAでアメリカに次ぐ2位となり、強力打線は打率.371の記録を携えてファイナルステージに臨む。カナダの10人の投手は平均防御率5.31、守備陣は8つのエラーを犯した。

そして、6連勝の日本は、たとえ最高の投手・小野寺がいなくなったとしても世界No.1のチームであることに変わりはないとプルータは言った。

「強いチームが重要なピースを失うと他のチームが大会で活躍できる可能性はあります。日本は過去6年間、王者でした。小野寺がいなくても非常に強いチームですが、だからといってそれが当然だと考えるべきではありません」と加えた。

プルータは今月初め、ファイナルステージに出場するカナダの20人の選手名簿を発表した。その中には、昨年グループAで2位となったチームから3人の新選手と、経験豊富な主要選手が含まれている。

「リズ・ギルダーとミア・ヴァルケは2018年(女子野球ワールドカップ)のチームで銅メダルを獲得し、ソフィ・ガニュは2019年(COPABEワールドカップ予選)のチームで再び銅メダルを獲得しました」とプルータは語った。「アンドリアン・ルブラン、ミシェル・ロッシュ、キャシー・マトロックの3人の新戦力は、チームに新しい風をもたらしてくれるでしょう。アンドレアンはパワーヒッターのスイッチヒッター、ミシェルは若い投手で複数の球種でストライクを投げ先発もリリーフもできます。キャシーはチームに大きなエネルギーをもたらし、外野の助けになるでしょう」

この登録メンバーには、先週のWBSC女子ソフトボールワールドカップでカナダの銅メダル獲得に貢献したゾーイ・ヒックスも名を連ねている。

10月に42歳を迎えるプルータは、元マイナーリーグ(MiLB)の投手で、2012年までの11シーズンで270試合(先発82試合)に出場した。2019年からはカナダ女子代表のコーチを務めている。

プルータは女子野球が世界的なメディアへの露出を増やしていることから、女子野球の将来に大きな期待を寄せている。

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「ドキュメンタリーの『See Her Be Her』が野球発展のきっかけになってくれればと思います。女子野球は世界的に盛り上がりをみせています。女子野球への認知度は高まっているといえるでしょう」

「野球はソフトボールとは違います。彼女たちが大好きで得意とする競技で競い合う場が必要です。しかし、女子野球についての認識が深まり、十分な資金がなければ女子野球は大きく成長することはないでしょう」

「私は女子野球がオリンピックに出場するのをこの目で見たいです。ワールドベースボールクラシックでも同じ時期に女子野球も開催し、同じように宣伝され盛り上がるのが見たいし、大学でも女子だけのチームで野球ができるようになってほしいです。すべて可能だと思いますが、まずは人々が女子の試合を見て評価しなければ何も始まりません」

カナダ野球連盟は、女子の国内選手権と女子のU-16とU-21の国内選手権を主催している。各州から国内選手権に出場するチームが送られる。

カナダ野球連盟によると、2023年の競技人口は選手26,905人、コーチ2,515人、審判476人。