9月15日に行われた決勝で、日本(世界ランク1位)はプエルト(10位)を5-0で完封しWBSC U-23野球ワールドカップ2024の優勝を決め世界一に輝いた。侍ジャパンにとって、2016年、2022年に続く3度目のU-23世界タイトルとなる。
日本は1回表、上位打線の積極的なアプローチで先制する。
川口朋保監督は通訳を介して「自分たちの球を打ちた位と思っていました。初球にいい球が来たら、思いっきりバットを振って、自信を持ってほし位と思っていました。それが目標を達成するための最善の方法だと考えました」と語った。
日本はプエルトリコとの初戦は6失点して敗れたが、残りの試合ではどれも1失点以上を許さず合わせて5失点だった。
「プエルトリコとの初戦で負けた後、私たちは精神面を改善するために多くの努力をしました。私たちは最初から優勝を目指してきましたので達成できてうれしいです」
日本の投手の長久保滉成と笹森公輔がすばらしい制球力を披露した。
「プエルトリコの打者はパワーがあり、初球で速球を出すとその後もアグレッシブに攻めてきます。ですからわたしたちは戦略的なアプローチがより効果的だと考え、投手たちも彼らの弱点を狙おうとしました」
長久保は、「私は負けず嫌いです。制球に自信がありました」と通訳を介して語った。
長久保は今大会、11イニングを投げて四球1の成績。
「パワーヒッターが多く、海外選手のレベルの高さに感銘を受けました」と加えた。
元大学選手である長久保は、今は社会人野球に専念している。
「私の唯一の目標は、NTT東日本で全国優勝することです」と言う。
「社会人野球はわたしたちにとって伝統的な野球」と朋保監督。「選手たちは皆、すぐにでもNPBレベルで戦うチャンスがありますし、そのために彼らは努力しています」
プエルトリコの中堅手、エドガルド・ビレガスは「日本は素晴らしかったです。日本は守備もピッチングも良かったです。わたしたちは力いっぱい打ちましたが、今日は運がありませんでした。初回にいくつかエラーを犯したことも負けの原因でしょう。とにかく日本のプレーを心から称賛します」と称えた。
日本はプエルトリコの先発ルイス・リベラを相手に試合序盤から猛攻をしかける。山田拓也が初球を捉えて内野安打で出塁し、続く2人の打者も出塁して満塁とすると、高橋隆慶のセカンドへのゴロをプエルトリコが失策し山田が3塁から生還した。さらに、吉川海斗のゴロをプエルトリコの捕球が間に合わず併殺に失敗し、今里凌が生還して2点目を挙げた。
1回裏、プエルトリコもヒットでスタートを切り、エドガルド・ビジェガスが長久保の初球を捉えて出塁するが、ランダル・ディアスはダブルプレーに倒れた。
3回裏、走者一、二塁の場面で、三塁手の高橋隆慶がエドリック・フェリックスの激しいゴロを飛び込んで止めて二塁でアウトに仕留め、2アウト目を記録した。
6回裏、前大会U-23世界王者の日本は、西村進之介がリリーフのシャダイ・コロンの初球に反応し、タイムリーヒットで3-0とリードを広げた。
プエルトリコはルーカス・ベガにマウンドを託したが、日本は相羽寛太がタイムリーでこれを迎え、リードを4-0に広げた。
村上裕一郎の犠飛で、5-0とリード。
7回裏、プエルトリコは、先頭のルイス・エルネンデスがヒットで出塁。笠森はピンチランナーのジャンディエル・フェリシアーノを一ゴロ、さらにジルベルト・トーレスをダブルプレーに仕留め、続くララクエンテは8球の末、三振を奪った。
最後の3イニングは笹森が受け持った。7回裏、プエルトリコは先頭のルイス・エルネンデスがヒットで出塁。笠森はピンチランナーのジャンディエル・フェリシアーノを一ゴロ、ジルベルト・トーレスをダブルプレーに仕留め、続くララクエンテを8球の末、三振に仕留めて決勝戦を終えた。