IOCがユースオリンピックの新形式を発表  WBSCはダカール2026でのベースボール5初大会に改めて期待を強調
13/06/2024 1 記事を読む目安時間

IOCがユースオリンピックの新形式を発表 WBSCはダカール2026でのベースボール5初大会に改めて期待を強調

ユースオリンピック競技大会は各大会ごとに現地の適合や状況に合わせた競技プログラムを決めるというカスタマイズアプローチを導入することが決まった。このためダカール2026では、ベースボール5を含む25種目が正式競技となり、さらに10種目がエンゲージメントプログラムの一部となる。

WBSCは、ユースオリンピック競技種目を開催地の状況や条件に適合させるアプローチをとるという国際オリンピック委員会(IOC)理事会の決定の決定を全面的に支持することを表明し、また、 セネガルで開催されるダカール2026ユースオリンピック(YOG)でベースボール5がオリンピックデビューを果たすことへの期待を改めて強調した。

本日IOC執行委員会はダカール2026に向けてYOGプログラムの近代化と合理化を目的としたオリンピックプログラム委員会の勧告を承認し、ダカール2026でベースボール5が正式種目として含まれることが正式に承認された。

IOCは、ダカール2026組織委員会と密に協力し、ダカール2026に持続可能で信頼できるモデルを提供することを目指し、最新のスポーツ原則を念頭に置きながら、ダカール2026の競技種目を決定した。

  • スポーツ原則とは、各競技を1種目に限定すること、信頼できるエリートユース大会を確保すること、NOC混合団体のメダル競技を除外しのメダル獲得競技を除外すること、革新的なフォーマットを提案し、セネガルやアフリカとのつながりを最大化すること。
  • 男女選手数の割合を同率にすることで選手総数を減らすことができ、男女平等が保証される。
  • 会場および運営戦略の面については、既存の会場を最大限に活用し、必要不可欠な場合を除き大幅な改修を避け、会場と競技場(FOP)の共有を促進し、道路やビーチでのイベントを最小限に抑えて複雑さと都市への影響を軽減する。
  • NOCの代表権と参加資格の原則とは、アフリカのNOCと選手に強く焦点を当てながら、どの競技もにNOCがYOGダカール2026に参加するため大陸代表としての経路をたどれるよう確保されることである。
  • 参加者の最高年齢は大会開催時点で17歳とし、それぞれの年齢要件は、可能な限りIFおよびエリート選手の進路に合わせる。

新たに定義された原則に基づき、IOCはダカール2026への35のIFすべての公式参加を維持することを決定し、ベースボール5を含む25のスポーツが競技プログラムに、10のスポーツがエンゲージメントプログラムに参加することになった。

「ユースオリンピック競技大会の種目にカスタマイズされたアプローチを採用することで、各大会が独自の開催地の状況やニーズにに合致したものとなることを保証することができます」とIOC委員でダカール2026ユースオリンピック調整委員会々長のカースティ・コベントリー氏は述べた。「この柔軟性はユースオリンピックの関連性と魅力を高めるだけでなく、革新と相互の関係性をも促進します。この新しいモデルがダカール2026およびそれ以降のすべての参加者と観客の体験をどのように豊かにするかを目のあたりにするのが楽しみです」と語った。

WBSCのリッカルド・フラッカーリ会長は「ダカール2026で私たちの都市型競技が重要な役割を果たすことを非常に楽しみにしています。大ヒットになることは間違いありません。ベースボール5を立ち上げる際、私たちは都市部や若者にアピールしながらも、誰もが参加でき、どこでもプレイできるものを作りたいと思ってました。ベースボール5が私たちのスポーツを世界の新たな場所に広げてくれたことをとても嬉しく思います」と語った。

IOCは、競技プログラムに含まれる競技は、それぞれのIF、地元組織、セネガルおよびアフリカ全土のNFと協力し、競技と選択された競技が各競技のエリートスポーツとよく一致するように評価されたと述べた。ダカール2026で開催する競技は次の通り。

水泳、アーチェリー、陸上競技、バドミントン、野球、バスケットボール、ボクシング、ブレイキング、サイクリング、馬術、フェンシング、サッカー、体操、ハンドボール、柔道、ボート、ラグビー、セーリング、スケートボード、卓球、テコンドー、トライアスロン、バレーボール、レスリング、武術。

エンゲージメント プログラムに含まれる競技は、今後YOG で今後正式種目なる可能性もある。これらの競技は、現地でのさまざまな活動やさまざまなオリンピック オンライン プラットフォームを通じて紹介され、YOG ダカール 2026 の不可欠な部分として宣伝される。ダカール 2026 で実施するエンゲージメント競技は次の通りだ。

カヌー、ゴルフ、ホッケー、空手、近代五種、射撃、スポーツクライミング、サーフィン、テニス、重量挙げ

伝統的な野球のダイナミックな都市型バージョンであるベースボール5は、2017年の開始以来、急速な成長を遂げている。男女混合の5人制チームで、最大8人の登録選手で構成され必要な用具も最小限であるため、このスポーツは男女平等と若者の魅力を強調するオリンピックアジェンダ2020+5に完全に適合している。

このスポーツは、ゴムボールのみで楽しめる手軽さからアフリカでも大きな人気を集めている。2022年にメキシコで開催された第1回ベースボール5ワールドカップは、ケニア、南アフリカ、チュニジアが参加した。また、2023年にトルコで開催された第1回ユースベースボール5ワールドカップにはガーナ、ザンビア、チュニジアが参加し、アフリカ大陸全体でこのスポーツへの関心が高まっていることを浮き彫りにした。

さらにその影響力を示すものとして、ベースボール5はヨルダンのアズラックキャンプで導入され、避難民に希望と機会を与えている。一方、WBSCレガシークラブはケニアでこの新しいプログラムを支援している。ダカール2026ヤングオリンピックにベースボール5難民チームが出場する計画も進行中だ。