クラブ・フランス  ベースボール5 難民プロジェクトが2024パリ五輪で実現
08/08/2024 1 記事を読む目安時間

クラブ・フランス ベースボール5 難民プロジェクトが2024パリ五輪で実現

アズラック難民ベースボール5チームは、パリオリンピック2024の期間中の8月10日と11日にラ・ヴィレットのクラブ・フランスで行われるエキシビションマッチに参加する。10人の難民選手たちがオリンピック開催でエキシビジョンマッチに参加することで彼らにオリンピックを体感してもらうとともに、世界の平和と調和を構築する力を披露してもらう。

世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は、8月8日から12日までヨルダンのアズラクキャンプから難民の若者選手10人がフランスの首都パリに滞在し、オリンピック都市の魅力を体験するとともに、クラブ・フランスで開催されるベースボール5のエキシビションイベントに参加することを発表した。 

8月10日と11日の両日、パリのヴィレット公園にベースボール5のフィールドが設けられ、WBSCの男女混合のダイナミックで都会的なベースボール5が披露される。必要な道具や設備が最小限で済むベースボール5は、簡単でアクセスしやすく、誰でも参加でき楽しめるスポーツだ。

アズラク難民ベースボール5チームはイベント期間中、フランス代表チームとのエキシビションマッチに参加する。このプロジェクトは、WBSC、国際オリンピック委員会、オリンピック難民財団、フランス国内オリンピック委員会(NOC)、フランス野球・ソフトボール連盟の全面的な支援を受けて実現した。

WBSCのリッカルド・フラッカーリ会長は、「チームの渡航許可を得るために様々な困難がありましたが、難民の若い選手たちのためにこの特別な旅を企画し、彼らにエキシビションマッチに参加しオリンピックを体験する機会を与えることができたことに感激しています」と語った。

「フランスNOCのダヴィド・ラパルティエント会長とフランス当局のバックアップがなければ、このような貴重な機会を得ることはできませんでした。WBSCはみなさまのたゆまぬ協力に心から感謝をいたします」とし、

「スポーツには、国境を越え、困難な状況の中で団結と喜びを育む特別な力があります。選手たちが素晴らしい時間を過ごし、このイベントが地元の人々やパリを訪れる人々の間でベースボール5が広まることを願っています」と語った。

難民の若者たちの多くにとって、この大会は中東を越えて旅する初めての経験であり、初めてのオリンピック体験となる。この大会は、2026年にダカールで開催されるユースオリンピック(YOG)の前哨戦として重要な役割を果たす。

難民チームは13歳から16歳の女子5名と男子5名で構成され、この10選手にヘッドコーチのアムジェド・アラトゥーム、アシスタントコーチのリーム・ハドルース(YOGでコーチを務める初のアズラク・キャンプ出身の女性コーチを目指す)、チームマネジャーのハレド・アルカレドが加わる。

活気あふれるパリの雰囲気の中で、難民チームの選手たちはオリンピック精神にどっぷりと浸ることができるだろう。

クラブ・フランスでのエキシビジョンマッチに加え、チームは市内の観光地や電飾が施されたチャンピオンズパークを訪れる機会もある。さらに、パリ2024難民オリンピックチームのメンバーと面会し、彼らのオリンピックへの道のりについて学ぶ。

ベースボール5は10月7日から12日にかけて中国・香港で第2回ワールドカップの開催が予定されるとともに、オリンピック種目であり、世界中の多くの学校プログラムで人気の種目となっている。その一方でWBSCはベースボール5を社会発展のツールとして活用することにも力を注ぎ、ベースボール5は2023年1月にヨルダンのアズラク難民キャンプに初めて導入され、2023年4月からはWBSCレガシークラブによって支援されている。ベースボール5を通して100人近い子どもたちにエネルギーを発散させ才能を伸ばす場所を提供し、困難な状況の中で団結と希望を育んできた。