WBSCがブラインドベースボールルールブックを出版

世界野球ソフトボール連盟（WBSC）は、図解入りの75ページのマニュアル「ブラインドベースボールルールブック」を発表した。

このルールブックは、元イタリア野球代表選手の故ア​​ルフレド・メリ氏がイタリア視覚障害者野球協会（AIBxC、WBSC準会員）のために作成したもので、1994年10月16日にボローニャ近郊のカザレッキオ・ディ・レーノで初めて紹介されたマニュアルに基づいている。

フィールドは、守備側の二塁ベースから左翼ファウルラインまでだ。ランナーは、一塁ベースバッグ（ゴムで覆われた、規定サイズ 38 x 38 cm の金属製の正方形）を越えなければならない。このバッグは、本来の位置で地面に固定されているが、通過用のベースにすぎず、内部に電子信号音が鳴る仕掛けがある。打者/ランナーの目標は、二塁に到達することだ。

公式ボールは、ゴム製の ProA ボールで、16 ミリの穴が 5 つと 18 ミリの穴が 1 つあり、24 x 21 ミリメートルのニッケルメッキ真鍮ベルがボールの中心から少しずれて 2 つ付いている。

選手は、WBSC公認の野球またはソフトボール用の木製、アルミニウム製、または複合材製のバットを使用することが出来る。

打者がボールを自分で投げて打って試合が始まる。試合は他の野球の試合と同じように展開する。

攻撃側の二塁ベースは、本来の野球の二塁と同じ位置にある。次からの打者は、ランナーを二塁から三塁または本塁、つまり 3.96 メートル (約 13 フィート) のターゲット ラインに進ませようとする。センターは通常の本塁上にある。ホームラン エリアは、ホーム プレートの先端から測定して半径 68.60 メートル (225 フィート) の弧から始まり、境界線に設置された円錐（コーン）でマークされた区域外のフィールド エリア全体となる。

2 つの守備チームは、視覚障害のある選手 5 人と目の見える守備選手 1 人で構成され、目の見える守備選手は守備側の二塁に位置して、視覚障害のある野手の送球を捕球して走者をアウトにする。この選手は打席に立つことはできない。守備チームには 1 人のアシスタント (MA マウンド アシスタント) が付き、試合の各段階の後に野手の位置を変えて次の打球を打てる準備をするように指示する。通常、このアシスタントはマウンドの内側の右ファウル ゾーンに陣取る。

攻撃側チームには 3 人のアシスタントがいる。そのうち 2 人 (SA 二塁アシスタントと TA 三塁アシスタント) は拍子木を持って二塁と三塁の近くに配置される。彼らはランナーがベースを識別して到達できるように促す。もう 1 人はホーム プレートの後ろに位置して、三塁のランナーと打者ボックス内の打者をサポートする。

審判員には、一塁塁審、二塁塁審、三塁塁審、ホームラン塁審が含まれ、彼らの任務は、試合を遂行させ、必要に応じて、身体的な危険にさらされるリスクのある選手を支援することにある。

タイブレーク ルールは、すべての試合に適用されるが、大会の最終戦は例外で、最終戦では通常どおりに試合が続行される。延長回以降はランナー二、三塁、ノーアウトで開始する。その後の各回 (最初のタイブレーク回を含む) の打順は、前の回の終了状況に応じて決定される。

ルールブックは、試合中のあらゆる場面の選手の完全な安全を保証するために作成された。

ブラインドベースボールインターナショナルカップの大会ルールはルールブックに基づいており、英語とスペイン語で参照可能。

9チームが2つのグループに分かれてWBSCブラインドベースボールインターナショナルカップに参加する。この大会は9月27日から29日まで、 ロンドン郊外のイングランド、バッキンガムシャー州ファーナムパークにあるナショナルベースボールアンドソフトボールコンプレックスで 開催される。グループAには開催国のイギリス、アメリカ、パキスタン、タンザニアが参加し、グループBにはキューバ、中国、ハンガリー、イタリア、オランダが参加する 。

競技の最初の 2 日間で、参加者はオープニング ラウンドを完了する。

準決勝ではグループ B の 2 位チームとグループ A の 1 位チームが対戦し、もう 1 つの準決勝ではグループ A の 2 位チームとグループ B の 1 位チームが対戦する。

準決勝の後、大会は３位決定戦、決勝戦そして閉会式で終了となる。